CLOTHING
WienerBlut.

東京美術館では19世紀末ウィーンを代表する画家グスタフ・クリムトの没後100年を記念した「クリムト展」が行われていますが、
こちらにも良いタイミングで「Wiener Blut」が新しい香りと共に入荷。
前回も紹介しましたが、もう一度軽くブランド説明を。
WienerBlutはアレクサンダー・ローバーがオーストリア・ウィーンに設立したフレグランスブランド。
もともとアートディレクターとして広告業界で活躍していたアレクサンダー・ローバーは、自身の香りへの強い情熱からこのプロダクトを生み出しました。
彼が生み出す香りのインスピレーションの根源は、絵画・建築・音楽など様々な芸術文化が百花繚乱の様相を呈した19世紀末のハンガリー帝国時代におけるウィーン。
まさにグスタフ・クリムトやエゴンシーレが絵画で一世を風靡し、オットー・ワーグナーやヨゼフ・マリア・オルブリッヒがアール・ヌーヴォー的な建築で話題を呼び、ヨハンシュトラウス2世やグスタフ・マーラーらが壮絶な音楽を生み出した時代。
そのような画家・建築家・音楽家、様々なジャンルで歴史に名を残す偉人たちが生きたこの時代の街や文化に魅了された彼が、当時実在したレシピを元に香りを構築しています。
高価な天然原料を惜しみなく使って調香された香りの一つ一つには
それぞれウィーンを連想させる彼の思いの詰まったストーリーが作られており
嗅覚と想像力から感性を刺激します。
目を閉じてそれらを香れば、彼の描く世界観にタイムスリップしたかのような感覚を覚えるでしょう。
音楽でいうJAZZやクラシックのように、我々の頭と心、そして感性に深く何かを与えてくれるようなディープな世界があるのです。
ボトルも拘っていて、自身のコレクションであるウィーンの薬局で使われていたアンティークのボトルをモチーフに、
ニューヨークのデザイナー「アレックス・ウィーデリン」が現代的な解釈でクラシカルかつモダンにデザイン。それをすべて手仕上げで作っているので一つ一つ形が微妙に違う。
キャップの素材も19世紀末に発見されたセルロイドに次ぐ古い合成樹脂「ベークライト」で作ってあったりと、ボトル自体がインテリアとして成り立つほど洗練感があります。
コレもファッションの一部として、楽しんで頂ければと思います。
以下、今回4種の香りの説明を記しています。

【 UNHEIMLICH 】
ウンハイムリッヒ。
これは昨年、50mlのボトルで限定本数での販売となっていた香り。
残念ながら国内未入荷になってしまいましたが、今回は100mlの通常サイズとなって販売可能となりました。
これはオーストリアの精神科医であり精神分析の創始者であるジークムント・フロイトによる
1919年の論文、「Das Unheimliche(不気味なもの)」からインスピレーションを受けて構築された香り。
フロイトによると不気味なものとは何ら新しいものではなく、見慣れたものや馴染みのあるものであり、
それが抑圧される(隠される)過程を経て返ってきたときに気味が悪いものになる、というもの。
ダーク、クリーン、汚らわしさ、純粋、エロティック、動揺、好奇心がすべて同時に構成されるような
他では類を見ない複雑な香り。

【 KLUBWASSER (クラブヴァッサー)】
これも今回新しい香り。
文明化によって崩されることのない、何世紀にも渡る人類の哲学的概念を讃える
未開拓の自然そのものが持つ美しさを際立たせる香り。
折れたばかりの小枝、匂い立つ草、ダークグリーンのイラクサが
樹木の茂る丘を抜ける高貴な野生の通り道を示します。
くっきりと瑞々しいグリーンと大地が織りなすフレッシュかつ神秘的な香り。
野生の自然の美しさの中に知的なアプローチの表現を組み立てた、実にWiener Blut らしい視点を感じられる香りとなっています。

【 PALAIS NIZAM (パレ ニザーム)】
こちらは前回も入荷して特に男性に好評だった香り。
フランツ・フェルナンド大公が19世紀末にインドのハイデラバードへ旅したことに着想を得て作られた香り。
大公が当時世界で最も裕福だと考えられていたニザーム家を訪問した際のヴィンテージレザーと樫の木の気配、
インドの植民地時代の記憶を呼び起こすもの。
インディアンダヴァナ、サフラン&パチョリ等でこのクラシックなテーマをうまく表現しています。

【 HESPERIA (ヘスペリア)】
こちらも前回入荷してレディースの方に人気だった香り。
19世紀末当時に人気のあった香りの一つでオレンジの温室への賛辞。
当時は最も裕福な人間だけが珍しい柑橘類を集め、農園を経営することを許されていましたが
中でもマンダリンオレンジは長い間、最も高貴なものとして知られていました。
マンダリンとセドラ(レモンの原種)の香りに始まり、同時に柘の木やジャスミン、杉に囲まれた庭の気配も感じさせます。
全ての香りは、空間や場面をイメージして作り上げられた香りなので、
贅沢なルームフレグランスとしての使い方もオススメです。
心地の良い香りですよ。
是非、店頭で香ってみて下さい。
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U.S T

拘りは多種多様。
はたまたコレは「ザ・普通」のヴィンテージTシャツ感。
拘りの普通。
チーピーなオーバーロック縫製とアメリカコットンの凸凹コンビ。
ヴィンテージライクな袖と裾の天地縫い。
全てはこの塩梅がグルーヴィ。
恰好良いって事。
是非。
CECCHI !!!!!

手工芸ならではの温もりがありつつ、ナチュラルではない。
角の取れた「柔」でありながら「鋭」が共在する。
「デザイン」という根本的な所での作業で生まれる追求されたシンプルが、キリッと輪郭を際立たせる。
眼鏡フレーム、名車のボディーライン、建築も然り。
そこにある「美」を汲み取れた人にだけ訪れる豊かさがあります。
CECCHI DE ROSSIの新作、入荷しました。
店頭でご覧ください。
French!!

French Vintage Frame 第3便到着。
今回のも全部良いバランス。
お早めに。
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UMBRELLA

一本一本、熟練職人の手によって作られる傘。
1805年、ロンドン・イーストエンドに創業した、英国最古の伝統的傘ブランド。
200年以上の歴史を持つ家族経営の老舗メーカーです。
英国傘といえばFOXが有名ですがそのFOXが1868年創業、
その半世紀以上前という事になります。
伝統的な8本フレームの傘をキュッと細く巻いてステッキ代わりに持つ。
そんな「粋」をそろそろ。
大量生産・大量消費の象徴、ビニール傘はそろそろやめにしたい。
雨の日も抜かりなく。有意義に。美しく。
チェスナットハンドルが濃く艶やかに輝くまで愛着を持って使いつづけたい。
是非、店頭で。
New Bland.

フランス・パリに次ぐ第2の都市、リヨンから南へ車で2時間。
フランスとスイスの国境近くの山の中に位置する、ジュラ県モレ村。
古くからのメガネ産地であるこの地で1940〜1970年代にかけて作られた未完成のメガネフレームが
このブランドの倉庫に大量に眠っています。
それを、研磨し、組み直して完成させ、リアルヴィンテージとして再生させる貴重なプロダクト。
ヴィンテージを新品で手に入れることができるという事です。
モレ村に昔から存在した工場のほとんどが最新の設備が整った大型の工場へと移る中、
この地でハンドメイドにより作られるフレンチフレーム。
早くも本数が減ってきていますが、是非店頭でご覧下さい。
NEUTRAL

気分はニュートラル。
ポロシャツ、クルーネックショートスリーブ、ノーボタンのカーディガン。
全部同色、フランネルグレー、一択。
この潔い程のシンプルウェアはやっぱり素材感がモノをいいます。
高級素材がドレープを生み上品なシルエットを作り出すというわけです。
いろんな格好していると定期的にニュートラルな気持ちでこういうモノを着たくなる。
イメージは建築家とかデザイナーの日常着的な。
リラックスしているんだけど洗練感と品がある感じ。
こういうのに、先日紹介したSPECTUS 1のシューズとか良いですね。
是非。
[John Smedeley]
Sea Island Cotton 100%
ISIS : ¥ 27,000+tax Thank you SOLD
BELDEN : ¥ 24,000+tax Thank you SOLD
S CARDIGAN : ¥ 32,000+tax Thank you SOLD