CLOTHING

DeSoto Men's Floorにヴィンテージのナバホジュエリーが入荷してまいりました。
今回は現代アーティスト物ではなく、全て1920's~40'sのヴィンテージを厳選して入荷しておりますので
どれも雰囲気抜群なコレクションピースです。
少しだけインディアンジュエリーのヒストリーについてお話を。
遥か昔...
先住民ネイティブアメリカンたちは広大な大地で採れた石や貝に穴を開け、ビーズネックレスとして装飾をしていました。
その中でもターコイズは「天や神の力が宿った石」、「地球をとりまく美しい空を表す石」など、護り石として強く愛されていました。
ターコイズは人から贈られる事でさらに神秘な力を発揮し持ち主を護るとされており、
ネイティブアメリカンたちの間では親から子へ永く受け継がれてきました。
1519年、スペイン人たちが入ってくると先住民たちの迫害が始まり苦難の日々が始まるのですが、
この頃に銀が持ち込まれました。
1846年になるとメキシコアメリカ戦争が勃発。
2年後アメリカの勝利でサウスウエストの地をアメリカが買収。
そこで、アメリカ軍は邪魔になった先住民ネイティブアメリカンを強制労働させるために
アリゾナからニューメキシコまでの300マイルを歩かせたのです。
これがナバホのロングウォークと記録されており、1000人を超える人々が飢えや病気で死んだとされています。
その後、生き残りのナバホ族の一人の青年、「アッシディ・サニ」がスペイン人から鍛冶を学びます。
この人が、全てのインディアンジュエリーのルーツとされます。
サニは独自で技術を向上させ、ナバホ族に技術を広めました。
それからサニの息子「アッシディ・チョン」が技術を継承。
チョンが親しかったズニ族へ教え、ズニ族からホピ族へとインディアンジュエリーは発展、浸透して行ったのです。
現代のインディアンジュエリーと呼ばれる銀細工は、
迫害や強制労働を生き抜いた一人のナバホ族の青年から始まったのです。
夜空に浮かぶ星たちのように、銀細工を通して永遠の存在になったサニ。
なんだかロマンを感じますよね。
こういうトラディショナル(伝統的)なモノは、ヒストリーを知った上で身につけたいです。
きっかけは流行りでも良い。
そこから追求して、本当の魅力に気づいて欲しいなと思います。
一人の大人としても、そういう世界史があったのだと知る事も大事ですよね。
今回入荷したのは、もう少し後の、1920年代〜のモノ。
ゴールドラッシュで発展したサンタフェ鉄道の沿線で、全米初のレストランとホテルのチェーン展開をした「Fred harvey」(フレッド ハービー)社が
観光客向けのお土産品として、インディアンジュエリーを販売し始めましたが、当時のインディアンジュエリーは重たくゴツいものがほとんどでした。
そこで、フレッドハービー社がナバホのシルバースミスに、より軽量で分かりやすいデザインを要望し作らせたのです。
この頃から「SUN」「ARROW」「THUNDERBIRD」などの我々がイメージしやすいモチーフが使われるようになりました。
この年代のインディアンジュエリーは現在のインディアンジュエリーに多大な影響を与え、
今では「フレッドハービースタイル」と呼ばれるようになり、コレクターアイテムとして希少で価値あるものとなりました。
あのラルフローレンもフレッドハービースタイルのコレクターの一人というのは有名な話ですね。
ARROWやTHUDERBIRDのモチーフは人気があるため、近年では入手困難になりつつあります。
今回は厳選したヴィンテージナバホとARROWやTHUNDERBIRD,卍(スワスティカ)などのモチーフが入っているフレッドハービースタイルのモノを積極的に入荷しました。
どれも雰囲気があって魅力的です。
すでにお客様の元に旅立ったモノもございますが、
是非、一度店頭で実物をご覧になってみてください。