DeSoto CLOTHING COMPANY

COLUMN

Mercedes 190E

2018 / 06 / 12  18:07
BENZ.jpg

今日は、車について。
画像は自分が乗っている愛車「Mercedes Benz 190E」。
この車を初めて知ったのは、服業界の偉大な先輩がこの190Eに乗ってDeSotoを訪ねて来た時でした。
それまで、正直「ベンツ」には全く興味が無く、好きじゃないというよりかは何も知らない無知な状態。
"金持ちが乗るおきまりの車"みたいなイメージしか持っていませんでした。
が、その車を見た瞬間に「なんだこのセンスの良い車は!」と
一瞬にして現代の車にはないプレシャスを感じました。
パッと見の分かりやすい華やかさや高級感みたいなものではなくて、控えめの中にある本物感といいますか。
厚い鉄板で形成された端正なボディーライン、金庫の扉みたくズッシリと重量感のあるドア。
無駄の無いシンプルなグレートーンの内装に落ち着いた雰囲気のウッドパネル、時代を感じさせるチェックのファブリックシート。。。

それからというもの190Eが気になって気になって仕方なくなり、、、、、買いました。

この車をメルセデスが生み出した背景には世界を恐怖に陥れた第一次石油ショックが関係していて、
そうした背景の中でより良い車を作るべく試行錯誤して生み出した車なんだそう。
この車が80年代以降のメルセデスの土台となり多くのモデルへ反映されて行く事になるという、メルセデスの一時代を語る上で欠かせない特別な車なのです。
決して物作りをする上で有利な状況ではない時代に、
当時のメルセデスの社訓「最善か無か」という妥協なきモノ作りへの拘りを貫いた。
そして、その拘りが凝縮されたこの時代のメルセデスには現代の車が忘れてしまった何かが溢れまくっているというわけです。
妥協なき物作りは感動を生むって事ですね。何でも同じ。

直線的でデザイン性の高い美しいボディはイタリア人デザイナー「ブルーノ・サッコ」によるもの。
まさに乗っていると最善を尽くした完成度の高い車なんだと体感できます。デザイン性も実用性も。
乗れば乗るだけ惹かれていく。そんな車です。

純正のTechnicsのカセットデッキでJAZZを流しながら安全運転。
気持ちの余裕でしょうか。割り込みも気にならない。
ノスタルジーな内装とフロントガラス越しに見える景色はまさにプライスレス。

何気ない日常も特別な時間に変えていく。そんな作業が大事なのかもしれません。
今こうして記事を書いている間も、好きなジャズを聴き、好きな作家のカップでコーヒーを味わいながら、小指に光るお気に入りアーティストのゴールドリングに時々視線を落とす。
とても豊かな時間です。


一概に高級=高額ではないという事。
そして高級なモノを理解するには教育が必要という事。
そんな感じで今日は締めますか。

それでは、また。