DeSoto CLOTHING COMPANY
https://blog.desotocc.com
2024-03-19T13:16:23+09:00
-
text/html
2023-04-16T14:28:00+09:00
my style.
https://blog.desotocc.com/info/5105644
<p>もうそろそろLES LESTONにお願いしているシャツが上がってくる頃です。<br />詳細は入荷後に[CLOTHING]の方で書きますね。<br /><br /><br />近頃は視力が落ちたせいか、レンジファインダーでバチっとピントを合わせたつもりでも全く狙ったところにピントが合わない。<br />その対策として、ダサくて全く使っていなかった電子ビューファインダーを取り付けてますが<br />何故かしっくりきてる。ピント合わせは楽だし、何より見た目のドレスダウン感が気に入ってる。<br />今気分なカラーリングのクライミングロープで自作したストラップや、ピスタチオカラーのトリヨンに交換した張り革、やすりで削って無理やり見せた真鍮の地金も、<br /> "ある意味センスの悪い" = "こなれ感"として、マイスタイルのおもちゃになってる。<br />これが"正解"だとは思ってませんが、<br />洋服も時計もカメラも車も、質が上がればラグジュアリーとして気障な一面を覗かせる事になる。<br />それをどのような方法でセンスに変換するのかが重要で、それが昨今の風潮ではカラーリングに起因している要素が強いのかなって気がしています。<br /><br />とはいえ、色数の少ないシンプルで上質なスタイルにも同時に惹かれています。<br /><br /><br />とりあえずシャツお楽しみに。</p><br /><img src='https://cdn.goope.jp/23029/230416142830-643b877eb94c2_m.jpg' />
-
text/html
2022-08-19T18:51:00+09:00
transcendence
https://blog.desotocc.com/info/4710489
<p>決して芸術活動をしている気はありませんが、アートスピリット(芸術の精神)は哲学のようにあらゆるものに通ずる。<br />クリエイティブな思考の持ち主にとってこの原理は重要な根幹をなす。<br />あれかこれかと分断するのではなく、あれもこれもとあらゆるものを偏見なく同等に扱い<br />取り込んでゆく姿勢にこそ、新たな価値を生む可能性が秘められている。<br /><br />ここまでは、編集人にとっては至極当たり前の事。<br /><br />続いて、トランセンデンス(超越)によってあらゆる要素が結合される事を創造と呼ぶのであれば、<br />この超越の度合いがクオリティや格の違い、即ち"本物"になるかどうかの采配を振るうことになる。<br /><br />芸術の本質が専門知識ではないとしても"超越"に起因する一つの役割を担っている事は確か。<br />知識と経験値、それらによる潜在意識が生み出す直感、全てが最終地点に現れる。<br /><br /><br /><br /><br />考えることは人間の特権。<br /><br /><br /><br /></p><br /><img src='https://cdn.goope.jp/23029/220819185239-62ff5d67160d8_m.jpg' />
-
text/html
2022-07-24T15:45:00+09:00
Richter
https://blog.desotocc.com/info/4668035
<p>今、東京近代美術館でリヒターの展示、現代美術館の方でプルーヴェの展示が行われています。<br />出張のタイミングでどちらも見てきました。10月くらいまであってるみたいですよ。<br />やはり直に見ると情報量が全く違いますね。感じるインスピレーションの濃さも。<br />画面越しや紙媒体では決して伝わらないマチエール、その場の空気、肌感、嗅覚。<br />目だけではなく体全体で感じる事こそが経験値として身になるという事を再認識できました。<br />今やどちらもそれぞれのジャンルで大人気ですし、今更ここで内容について何か語ろうなんて思いませんが、<br /><br />前情報抜きにして見てもやはり"本物"だと感じさせる説得力がある。<br /><br />メジャーだとかマイナーだとか、マスとかコアとか、そういう事はもうね。<br />オリジナル、リプロ、そんな事もさ。ね。<br /><br />僕らがカッコいいと思い惹かれるもの、そして追いかけるのはいつだって"本物"。<br /><br /></p><br /><img src='https://cdn.goope.jp/23029/220724154605-62dceaad07b9d_m.jpg' />
-
text/html
2022-03-14T18:28:00+09:00
inspiration
https://blog.desotocc.com/info/4446127
<p>あ、なんかドリスっぽい。<br />先日伺った、とあるリゾートホテルで天井の一角をパシャリ。</p>
<p><br /> </p>
<p>"視覚的な説得力は論理を圧倒して雄弁である。"<br /><br /><br /><br />好きな作家の本からの引用です。<br /><br />知ろうとする素人、私は今日も成長の途中。<br /><br /><br /><br /><br /><br /><br /><br /><br /></p>
<p> </p><br /><img src='https://cdn.goope.jp/23029/220314183615-622f0c8fabf98_m.jpg' />
-
text/html
2021-05-17T17:26:00+09:00
No need to categorize.
https://blog.desotocc.com/info/3926717
<p>僕らの仕事は"編集"という作業が要。<br />この"編集"という作業は、単に色や形のコーディネートとか見た目のバランス、素材の組み合わせといったモノとは少し違う。<br />モノの歴史や背景とか何年代のディテールとか、ヴィンテージ系に見られる情報の類とも違う。<br />違うと言うより、それだけでは無いと言った方が正しい。<br />対象の物を深く知るという事は当たり前ですが、もっと人間的で根本的なエレメントについて<br />より深く知る事でそのモノが持っている"空気感"を感じるようになってくる。<br />その空気感の中で起こる調和やコントラストによってモノの魅力が掛け算方式で最大限に引き出されたり、新しい価値観が生まれたりする。<br />とても抽象的ですが、分かる人には頷ける話です。<br />この話にカテゴリーは存在しません。<br />振り幅があればある程コントラストは強大。その大小のコントロールも編集の範疇です。<br /><br />編集というものは業界側の話のようで実は皆がやっている事。<br />自分が直感で良いと思ったものを購入し、自分の持ち物と組み合わせる。<br />そこに疑問と追及が加わればなお良い。<br />「なぜ、自分はこれが良いと思ったのだろう」と深掘りしてゆく事は自分自身を知ることにも繋がる。<br /><br />流行やカテゴライズ、既に誰かが作った価値観や情報に惑わされず、自分の感性に委ねて物を選ぶ。<br />経験が重なり、そこにこそ個性が生まれる。。。のでは。<br /><br />と考えながらゴロゴロする近頃。<br /><br /><br /> <a href="https://cdn.goope.jp/23029/210518013629-60a29b8d234cb.jpg" target="_blank"><img src="https://cdn.goope.jp/23029/210518013629-60a29b8d234cb_l.jpg" alt="55984105-5AE0-4AA1-A9E8-7AF87D18D65D.jpeg" /></a><br />最近、"空気感"というワードから辿り着いたこの本は建築家であるペーター・ツムトアの「アトモスフィア(空気感)」 。<br />建築家ならではの思慮深い考察で空気感・雰囲気は何からきているのかという問いに解を見出します。<br />素晴らしく美しい本でした。<br /><br /></p>
<p> </p><br /><img src='https://cdn.goope.jp/23029/210517172902-60a2294edb57a_m.jpg' />
-
text/html
2021-01-18T17:06:00+09:00
KOTO BOLOFO
https://blog.desotocc.com/info/3720496
<p>エルメス社外秘の工房に無制限に立ち入ることを許可された世界初のフォトグラファー " KOTO BOLOFO "。<br /><br />2002年当時のエルメスのトップ、ジャン・ルイ・デュマ氏とコト・ボロフォ氏の出会いから全ては始まった。<br />デュマ氏の高祖父とボロフォ氏の出生地である南アフリカ・レソトに関係する意外な繋がりとストーリーに<br />意気投合した2人は交流を深め、この宝物のような写真集は生まれた。<br /><br />ケリーバッグ、パフューム、服や靴、シルクに車、アーカイブルームまで、<br />あらゆる部署ごとにまとめられた仕事風景や職人とモノたち。<br />ため息が出るほど美しいドキュメンタリー写真集です。<br />内容もそうですが写真家の作品として写真自体が美しく、相乗効果でより魅力的に映ります。<br />機会があれば目を通してみてください。<br /><br /></p>
<p><br />少し話は変わりますが、<br />今までエルメスに関する書籍や取材記事などたくさん目を通してきました。<br />現在、DeSotoのプライベートプロダクトの一部として革の製品を手掛けていますが、<br />ヨーロッパの伝統技術で革製品を手掛けていく上で、このエルメスというワードは絶対に外せない。<br /><br />世界のトップメゾンとしての技術的な要素やクオリティの物差しとしては勿論ですが、<br />"伝統"や"歴史"、さらにはその伝統や歴史の一部を担う職人の"誇り"というモノがどういう形で製品にあらわれているのか。<br />そもそも、なぜエルメスは特別なのか。</p>
<p><br />何かの取材記事でエルメスの職人に<br />エルメスの工房は他と何か違うのでしょうか?という問いがあって、<br /><br />「技術の内容的な事は同じようなものだと思います。違いがあるとすれば妥協しないという事。<br />同じ技でもその精度を追求するという姿勢。」<br /><br />とありました。</p>
<p>もちろん基礎的に高い次元での技術と理論・知識を持ち合わせている上での話ですが、<br />魔法のような特別な事など無いのです。<br />地味で果てしない手間の掛かる無数の工程の中で、その一つ一つの技術を妥協する事なく、<br />そして常にもっと綺麗に、もっと美しく、と技を追求し続けていくスピリットこそが特別なモノであり、それは180年以上の歴史の中で培われ、そして確実に継承されてきたもの。<br />さらにその継承は現在進行形で、故にプロダクトのトップに君臨し続けている。<br /><br />ネット社会、AI技術、さまざまな分野でのオートメーション化が加速し、機械化・未来化が進む現代においても<br />トップにあり続けるモノづくり集団の会社が大切にしているモノはすごくアナログで、形の見えない抽象的な事だったりする。</p>
<p><br />最終的に人の心を動かしたり、惹きつけたりするのはそういう類のモノなのかもしれない。と淡い夢のような事を僕は信じている。<br /><br /><br />DeSotoのプロダクトではそういった事に意識の重きを置いて制作していますし、<br />きっと心を動かす何かを含んでいると信じています。<br /><br />先日のロシアンレザーを使用したバッグは即完売しましたが、また何か熱が高まるような物を制作していきます。<br />楽しみにして頂ければ。<br /><br />それではこの辺で。<br /><br /><br /></p><br /><img src='https://cdn.goope.jp/23029/210118170803-600541e3643e3_m.jpg' />
-
text/html
2020-04-30T12:50:00+09:00
synergy effect.
https://blog.desotocc.com/info/3266680
<p><br />例えば 映画「Phantom thread」でダニエル・デイ=ルイス演じるオートクチュールの仕立て屋レイノルズが<br />毎朝のルーティーンで南部鉄器のような中国茶器でお茶を飲むシーン。<br />洗練されたメゾンよろしくオフホワイトを基調としたビクトリア調の内装と中国茶器のコントラストは<br />まさに異種の掛け合わせによってこそ得られるテイスト(スタイル)。<br /><br /><br />例えば、アイリーン・グレイの初期作品に見られる漆塗りの家具たち。<br />フレンチミッドセンチュリーのモダンな世界に映る漆の艶は日本や中国で見るそれとは一線を画す魅力がある。</p>
<p><br /><br />例えば30年以上エルメスのウィンドウディスプレイを手掛けたレイラ・マンシャリがクロコダイルを贅沢に使用したいくつものバッグを魅せたウィンドウディスプレイ。<br />日本の鎧とクロコダイルの鱗をリンクさせて表現したそのディスプレイ作品は圧巻。</p>
<p><br />と、挙げればキリがないけれど<br />今回の画像に写るアガベの繊維で編んだバッグで言えば、<br />座面が籐で編まれたジャンヌレのオフィスチェアや<br />トーネットのコルビュジエチェアとか。<br />仕立て服に身を包んだフランスのデザイナーたちがこれらの椅子に座っている姿そのものが<br />このシナジー効果に近しいように思う。<br /><br />この異種の掛け合わせという楽しみの中で、<br />微妙なニュアンスの違いから生まれる新たな相乗効果を求めている。<br /><br /><br /><br />単純にハズしでこういうのどうですか的な感じの提案ではなくって<br />もっと、コレじゃなきゃって感覚に近い。<br />“ お洒落なセレクト ” というより “ 粋な選択 ” 。<br /><br />ある種のクラシック。<br /><br /></p><br /><img src='https://cdn.goope.jp/23029/200430130744-5eaa4f10b7873_m.jpg' />
-
text/html
2020-02-23T13:06:00+09:00
Cigar.
https://blog.desotocc.com/info/3147145
<p>機械化が進みオートメーションで生産されるマシンメイドの葉巻とは違い、<br />トルセドール(葉巻職人)が一本一本、丁寧に手作業で巻いた<br />俗にプレミアムシガーと呼ばれるモノには、ただの嗜好品という枠には収まらない価値があります。<br />ビスポークテーラーや靴職人が作り出す所謂ハンドメイド品と同じ魅力があると。<br />人の手で作られるモノだからこその不完全さや暖かみ、ばらつきと言ってしまえばそれまでですが、<br />一本一本に個性がある。<br />同じ銘柄を吸えば毎度同じ味がする訳ではなかったり、保存状態や吸い方でも味が変化する。<br />自分のその時の心の状態でも感じ方は変わるはずです。<br />葉巻を十分に楽しむためには知識と経験値も大事なんだけど、<br />感受性を豊かに無限の想像力を働かせ、自分にしか味わえない一本にする。<br /><br />一本を小一時間かけてゆっくりとした時間を過ごしながら、何かインスピレーションが起こることもあるし、<br />1秒1秒、姿を変化させながら消えてゆく煙の形に造形美を感じることもある。<br />もちろんシンプルに味わいも楽しみます。<br />素晴らしい世界です。<br /><br /><br />とはいえ、葉巻の一般的なイメージは払拭したいですよね。<br />成金感というかゴットファーザー感というか。<br />毛嫌いしている人はこの辺のイメージが邪魔しているところもあると思います。<br />自然にライフスタイルに取り入れたいし、もっとセンス良いモノに昇華したい。<br />好きなファッションに身を包んで、好きなデザイナーの椅子に腰掛け、<br />お気に入りのカップでコーヒーと一緒に。<br />ジョルジュジューブのアッシュトレイなんかに置けたら最高だな。とかとか。<br />シガーもモダンに楽しむ事でセンスが生まれるかもしれません。<br /><br />ちなみに画像のシガーは、ARTURO FUENTEのドンカルロスシリーズでアイ オブ ザ シャークというモノ。<br />ドンカルロス生誕80周年を記念してリリースされたプライベートブレンド版で<br />シガーアフィショナード誌のランキングで1位を獲得したことで入手が難しくなった銘柄。<br />価格もプレミア価格になっています。<br /><br />その下のBOOKはアーヴィングペン。吸殻だってアートになるんだぜ。ってね。<br /><br />それではこの辺で。<br /><br /></p><br /><img src='https://cdn.goope.jp/23029/200223143713-5e520f895657c_m.jpg' />
-
text/html
2019-10-25T02:43:00+09:00
High culture.
https://blog.desotocc.com/info/2857141
<p>先日、バレエダンサー 熊川哲也の自伝著書「完璧という領域」を読んだのですが、<br />すごく感じるモノがありました。<br />まさに完璧を追い求め続ける人にしか抱けない感情と、見えない景色がそこにあるなと。</p>
<p><br />体の柔らかさはもちろんのこと、体が完璧に左右対称であることや、<br />手足の長さ、バネや重心など、生まれながらの才を持ち合わせていなければ<br />どんなに努力を重ねようと絶対にトップに上り詰める事は不可能という残酷なバレエの世界において<br />常に一線を走り続けてきた熊川哲也。<br /><br />まさに天才である彼の幼少期のバレエ人生から、<br />世界3大バレエ団の一つであるロイヤル・バレエ団でプリンシパルへと上り詰めたロンドン時代、<br />そして独立後、日本で自身のKバレエカンパニーを設立してからのストーリー。<br />全ての場面において「完璧」を追い求め続ける彼の姿勢とバレエ人生そのものに感動に値するものがありました。<br /><br />なかでもKバレエカンパニー設立後、舞台上で彼の身に降りかかった大きな怪我とその後の場面。<br />圧倒的な才能が一瞬にして奪われたかのような、そんな絶望感を抱く彼が、<br />かつて聴力を失ってもなお譜面と向き合い続け、数々の名曲を後世に残した偉大な作曲家である、<br />ベートヴェンと自身を重ね合わせながら行った振り付け作業。<br />第九交響曲のオリジナルの楽譜を手に入れ、ベートーヴェンがその譜面に<br />どんな感情で一音一音を並べていったのか。<br />追求し、深い思考で解明しながら、その一音一音に振り付けを当てていった。<br />果てしないその作業と深い理解の中で彼は、ベートーヴェンに「会えた」のです。<br />同じ時代を生きているはずのない偉人に。<br /><br />常人離れの卓越したスキルで人々を魅了し、<br />何不自由なく踊れていた頃にはおそらく抱けなかったであろう感性を<br />奇しくもこの怪我によって彼は手に入れることができたのです。<br />すごく高貴な話だと思いませんか。<br /><br /><br />ロバート・ヘンライの著書「アートスピリット」にも確か同じような事が書いてあったのを記憶しています。<br /><br />幾多の一筆一筆の重なりで完成する一枚の絵画を見て、画家の心に浮かんだ事が伝わってくる。<br />描かれたたった一本の線から何かメッセージを受け取ることもあるのかもしれない。<br />画家がそこにいなくても、まるで対峙しているかのような感覚になることさえ出来るのです。<br /><br />画家の一筆、音楽家の一音、バレエダンサーの一挙手一投足。<br />真の芸術は表面ではなく人の内面のずっと深いところに届くのです。<br /><br />バレエや絵画など、俗にハイカルチャーと呼ばれる高貴な芸術から美を感じ取る想像力。<br />そういった感覚を養う事であらゆるモノから感動を得ることができます。<br /><br />ファッションもきっと同じ。<br />考え抜かれた末に生み出された、ただ一つの「色」にも感動があるし、<br />表面的なデザインだけではなく、テクスチャーに、またその奥の思想にも。<br /><br />一枚のカシミアセーターを見つめて、<br />代々受け継がれてきた遊牧民の手塩にかけて育てた山羊から紡ぎ出す<br />15ミクロンのたった一本のカシミア繊維にすら感動があるのです。<br /><br />本質を見極める目と無限の想像力。<br />これがあればきっと人生は豊かになる。<br />はず。<br /><br /></p>
<p> </p>
<p><br />"モノが美しいのではない。 <br /> 人が美しいと思えば全ては美しい。" <br /> <br />ー ロバート・ヘンライ ー<br /><br /></p>
<p> </p>
<p><br />そう。 美は私たちの中にあるのだと、最近ようやく気付きました。<br /><br /><br /></p><br /><img src='https://cdn.goope.jp/23029/191025171833-5db2afd91f367_m.jpg' />
-
text/html
2019-05-02T15:19:00+09:00
new era
https://blog.desotocc.com/info/2579228
<p><br />新元号「令和」へと成り、この新時代という響きに心が弾む。<br />当たり前に外吹く風すら何故だか新鮮に思えるような、そんな特別な時間の移り変わりを肌で感じた此の頃。</p>
<p> </p>
<p> </p>
<p><br />ある陶芸作品を来月あたりに紹介します。<br />これにはただ「陶器の販売をスタートします」という事以上の思い入れがあります。<br /><br />雑然とした価値観が渦巻くこのファッションという世界において、<br />また価値基準が刹那に変化していく時代の中で、<br />より意義ある価値観の提案が必要だと思うのです。<br />圧倒的な情報量と技術的な進化がもたらした現代の怠惰なファッション・アパレル業界では、<br />モノとしての「物質的」な価値が不明瞭になる要素に溢れています。<br />いうなれば物質的には類似品や精密なレプリカがいくらでも作れてしまうというような事。<br /><br />そういった今日び、何に価値を見出してモノを選択していくのか。という事を改めて考えたいのです。<br /><br />陶器や絵画のような芸術的要素を持つモノの、表現に内在している美。<br />物体が完成するまでのプロセス、つまり「デザイン」という思考自体の中に価値を見出す。<br />そこには心理に働きかけてくる何か、心を豊かにしてくれる何かが確かに存在するのです。<br />今回の陶芸作品が、そういった事を考える一つのきっかけになればと。<br /><br /><br />この陶芸家は、オーストリア出身。<br />細菌学者の両親のもと、ウィーンに生まれ、ニューヨークのパーソンズにて陶芸の基礎を学んだ後、<br />日本に渡り陶芸家2人に師事。その後、中国・中東の陶磁器にも触れ、<br />現在はオーストラリアに築窯し、作陶している。<br />理論面でバウハウスに影響を受けていたり<br />様々なジャンルからのインスピレーションと修行を重ねて生み出している彼の作品群には、<br />他に無い独創的なデザインと造形美・心理的な表現を感じる事ができる。<br />表面的な作品のテイストは違えど、あのルーシーリーとどこか重なる部分が垣間見えたりもするのです。<br /><br />「デザイン」や「思想」を深掘りして、様々な事がリンクしていく過程や<br />理論が自分の中で腑に落ちる瞬間に頷いたり。<br />そういった、より深いところでの楽しみ方ができたら良いなと思います。<br />洋服やバッグ、靴、ジュエリー、フレグランスなど<br />ファッションという大きな括りの中での、同じ延長線上で陶器も手にしてほしいと考えているのです。<br />裏を返せば、芸術的目線で洋服や靴も同じように見れると価値基準の幅が広がるなと。<br /><br />あらゆるジャンルの壁を取り払い、一つの審美眼と一つの土俵の上であらゆるモノを見る事で<br />さらなる感性が高まるような、新しいセンスやファッションが生まれる気がします。<br /><br />疑問と追及。<br />新時代、楽しんでいきましょう。</p>
<p> </p>
<p><br />作品紹介は、来月あたりにCLOTHINGのほうで。<br />お楽しみに。<br /><br /></p>
<p> </p><br /><img src='https://cdn.goope.jp/23029/190502152023-5cca8c27db9a1_m.jpg' />
-
text/html
2018-07-10T17:31:00+09:00
NAPOLI
https://blog.desotocc.com/info/2133882
<p>ナポリのサルトにDeSoto Modelとして製作してもらった手縫いジャケット、<br />今回は既に完売しています。<br />また作るので買い逃した方は是非、次の機会に。<br /><br />今日はナポリジャケットについて少し。<br />もともとはスミズーラといって英国で言う所のビスポーク、客と話しながら体を採寸し、そのたった一人のために好みの1着を仕上げる事を信仰としています。<br />今季DeSto Modelの製作を依頼したサルトも同様。<br />物心ついたころから針を手に、生き抜く術として技術を身に付けた生粋の職人たちが一針一針時間をかけて仕立てたモノ。<br /><br />彼らが仕立てた服には手縫いがゆえの不完全さがあります。<br />マシンを用いて生産効率を高めた廉価版ナポリジャケットでは出せない味がある。<br />その不完全さは決して欠点ではなく、むしろ長所。<br />1着1着同じモノが仕上がる事は無いし、<br />職人の上機嫌も不機嫌も全て含めて、<br />一人の人生の50時間〜60時間を背負っているという事。<br />大量生産された服は何も語らないけど、<br />サルトリアの洋服には心がある。<br />職人のエネルギーが服に宿っているのです。<br /><br />DeSoto Modelのジャケットはお客様からすると既製服という事になりますが、<br />私の立場から言わせてもらうと、<br />DeSotoの好みでDeSotoのためだけに全て手縫いで作られた紛れも無い本物のスミズーラジャケットです。<br />また良い生地探して作ってもらいますのでお楽しみに。</p>
<p> </p>
<p><br />これも「高級」な世界ですね。<br /><br /><br /><br /></p><br /><img src='https://cdn.goope.jp/23029/180710173136-5b446ee83988a_m.jpg' />
-
text/html
2018-06-15T19:20:00+09:00
Artistic
https://blog.desotocc.com/info/2096310
<p>最近、陶器を購入する機会が増えました。<br />年齢でしょうか?<br /><br />個人的には「実用性のある芸術品」といった感じ。<br />実際食卓でも使えるし、棚に並んでるだけでもインテリアですよね。<br />モノによっては経年変化まで望めたり、作家の各々の作風や思想を楽しんだり。<br />最近はあらゆるモノに対してそういった芸術品としての見方に傾いてる気がします。<br /><br />一線超えたところにいる人が人生を賭けて生み出したモノには、やはりアート的な要素がありますよね。<br /><br />俗に芸術品と呼ばれるモノを購入する時、表に見えない部分にPAYする+αの部分があると思います。<br />作品を作った人のマインドであったり、センスであったり、人生そのものに惹かれたり。<br />そこを今とても重要視しています。<br /><br />クラシックな世界でいうとナポリの丸縫い(全て手縫い)で仕立てられたジャケットや、一足一足、木型からたった一人のために作られるビスポークシューズなど、割と同じポジションで見れるんです。まさに実用性のある芸術品。<br />もしその製作者が死んでしまったらもう手に入らないモノ。<br />そういったモノ同士の組み合わせには何か不思議な要素が働き、ジャンルの垣根を超えて自然と調和する気がするのです。<br />ただ合うという感じではなくて、組み合わさった時に化学変化的な、高次元なセンスが生まれるというか。<br /><br />ベタベタに当たり前な組み合わせも悪くはないけど、そこにはもう自分を高めてくれる新たな発見や刺激はありませんよね。<br /><br /><br />ファッション=ウェア。だけでなく、他分野からファッションに影響してくる感覚やセンスみたいなモノの重要性を意識していく必要があります。<br /><br />それでは、今日はこの辺で。<br /><br /><br /></p><br /><img src='https://cdn.goope.jp/23029/180615192031-5b2392ef73a90_m.jpg' />
-
text/html
2018-06-12T18:07:00+09:00
Mercedes 190E
https://blog.desotocc.com/info/2092276
<p>今日は、車について。<br />画像は自分が乗っている愛車「Mercedes Benz 190E」。<br />この車を初めて知ったのは、服業界の偉大な先輩がこの190Eに乗ってDeSotoを訪ねて来た時でした。<br />それまで、正直「ベンツ」には全く興味が無く、好きじゃないというよりかは何も知らない無知な状態。<br />"金持ちが乗るおきまりの車"みたいなイメージしか持っていませんでした。<br />が、その車を見た瞬間に「なんだこのセンスの良い車は!」と<br />一瞬にして現代の車にはないプレシャスを感じました。<br />パッと見の分かりやすい華やかさや高級感みたいなものではなくて、控えめの中にある本物感といいますか。<br />厚い鉄板で形成された端正なボディーライン、金庫の扉みたくズッシリと重量感のあるドア。<br />無駄の無いシンプルなグレートーンの内装に落ち着いた雰囲気のウッドパネル、時代を感じさせるチェックのファブリックシート。。。<br /><br />それからというもの190Eが気になって気になって仕方なくなり、、、、、買いました。<br /><br />この車をメルセデスが生み出した背景には世界を恐怖に陥れた第一次石油ショックが関係していて、<br />そうした背景の中でより良い車を作るべく試行錯誤して生み出した車なんだそう。<br />この車が80年代以降のメルセデスの土台となり多くのモデルへ反映されて行く事になるという、メルセデスの一時代を語る上で欠かせない特別な車なのです。<br />決して物作りをする上で有利な状況ではない時代に、<br />当時のメルセデスの社訓「最善か無か」という妥協なきモノ作りへの拘りを貫いた。<br />そして、その拘りが凝縮されたこの時代のメルセデスには現代の車が忘れてしまった何かが溢れまくっているというわけです。<br />妥協なき物作りは感動を生むって事ですね。何でも同じ。</p>
<p>直線的でデザイン性の高い美しいボディはイタリア人デザイナー「ブルーノ・サッコ」によるもの。<br />まさに乗っていると最善を尽くした完成度の高い車なんだと体感できます。デザイン性も実用性も。<br />乗れば乗るだけ惹かれていく。そんな車です。<br /><br />純正のTechnicsのカセットデッキでJAZZを流しながら安全運転。<br />気持ちの余裕でしょうか。割り込みも気にならない。<br />ノスタルジーな内装とフロントガラス越しに見える景色はまさにプライスレス。<br /><br />何気ない日常も特別な時間に変えていく。そんな作業が大事なのかもしれません。<br />今こうして記事を書いている間も、好きなジャズを聴き、好きな作家のカップでコーヒーを味わいながら、小指に光るお気に入りアーティストのゴールドリングに時々視線を落とす。<br />とても豊かな時間です。<br /><br /><br />一概に高級=高額ではないという事。<br />そして高級なモノを理解するには教育が必要という事。<br />そんな感じで今日は締めますか。<br /><br />それでは、また。</p>
<p> </p><br /><img src='https://cdn.goope.jp/23029/180612191826-5b1f9df297dec_m.jpg' />
-
text/html
2018-06-11T17:26:00+09:00
LEICA
https://blog.desotocc.com/info/2090723
<p>LEICA、良いですよね。<br /><br />にわかカメラ好きが言うのもなんですが、本当に良い。<br />写真好きな人にもカメラ好きな人にも満足できるモノ。<br />コレは所有した人にのみ理解する事のできる満足感。<br />アンリ・カルティエ=ブレッソンやロバートフランク、ウィリアム・エグルストン、ソールライター、他にも多くの有名な写真家たちに愛用されてきた"Leica"。<br />先人たちはライカのファインダー越しにどういう想いを切り取ってきたのだろう。。。なんてカッコつけたりもできます。笑<br />それは冗談としても、Leicaには何か特別な感情を抱きます。<br />物理的に一流の精密機械を手に入れる喜びと、Leicaを〈所有する〉という喜びがある訳です。<br />何気ない日常もライカのファインダーを通すと、なぜだか特別。<br />結局は自己満の世界だと思うんです。<br />他人がどういう風に思おうと自分が良い写真だと思えばそれは紛れもない良い写真です。<br />依頼されて写真を撮る仕事をしている人は話は変わってくると思いますが、アート的な立ち位置で写真を撮るのであればそこはもう自己表現の世界。<br />私はカメラオタクではないし、初めはどちらかというとファッション的にライカに興味を持ったので、<br />各レンズによっての描写とかボケとか、細かいところまではハッキリ言って理解していません。<br />絞りやシャッター速度、ISO感度、なんですかそれ。。。<br />っというのはウソだけど、そういうのは一番重要な事ではないのかも。</p>
<p><br />先日、ライカを愛用する写真家、ソールライターのドキュメンタリー映画を見て、最後の最後に「美の追求」って言葉を言っていたんです。<br />この「美の追求」という言葉は人生のキーワードです。<br />好きなフォトグラファーの一人「ビル・カニンガム」、今は亡くなってしまいましたがこの方も自身のドキュメンタリー映画の中で同じ言葉を言っていました。<br />「美を追い求めるモノは、必ずや美を見出す」と。<br />美という、どこまでも抽象的で広範囲に及ぶ言葉ですので、ここで説明する事自体ナンセンス。<br />是非、映画を見てください。<br /><br />脱線しましたが、<br />結局のところLeicaを推すのは、Leicaを使う事でしか得られない感性があるという事。<br />ただプライスが高いだけの精密機械ではないという事です。<br /><br />私が所有しているのはLeica M240というデジタルのM型機種に1950年代製造ズミクロンの初期型を装着。<br />単純に物体としてカッコ良いですよね。<br />ボディーは真鍮製でその上からブラックペイントを施してあるので、永く使うとペイントが剥げて真鍮の地金が見えてくる。<br />真鍮製なので鉄の塊みたく重い。<br />この存在感がビューティフォー。<br /><br />というわけで、いろんな分野で妥協のない美しいものに触れていきたい。<br />そして美しいものを美しいと理解できるよう自分を教育していきたいものです。<br /><br /><br />それでは、また。<br /><br /></p><br /><img src='https://cdn.goope.jp/23029/211004150203-615a98db485d9_m.jpg' />
-
text/html
2018-06-10T13:41:00+09:00
Column Start.
https://blog.desotocc.com/info/2089486
<p>コラムをスタートします。<br />洋服はもちろん、それ以外の分野で気になるモノやコトについて色々書いていければと思います。<br /><br />最近よくCLOTHINGの方で書いていますが、「感覚的部分」がすごく重要になってくると感じています。<br />モノではなくてセンスの部分。<br />しかし、そのセンスというものは結局"モノ"から得られる事が多いのかもしれません。<br />普段の生活で触れるありとあらゆるモノから。<br />洋服、時計、ジュエリー、バッグ、靴、眼鏡、器、家具、車、カメラ、絵画、映画、音楽、それらを作っている人の思想や人生そのモノ、、、<br />全てがリンクしていて「ファッション」の深さを思い知るわけです。<br /><br />一流のシャツを着れば誰しもがカッコよくなれるわけではない、一流のシャツが似合うようになってこそカッコ良いのです。<br /><br />そんなこんなで主観的にいろんなジャンルで素晴らしいと思うモノやコトを綴っていきたいと思います。<br /><br /><br />それでは、Columnお楽しみに。</p><br /><img src='https://cdn.goope.jp/23029/180610134310-5b1cac5eba266_m.jpg' />